笑顔がいっぱい 楽しい雰囲気の成人式でした


 真夏の簡素な成人式がすっかり定着しましたね。14日に町役場大会議室で行われた成人式には、1982年(昭和57年)4月から翌年3月までに生まれた73人のうち、57人が参加しました。

 参加者はスーツ姿でいくぶん緊張した面持ちの人、和服で気合を入れてきた人、ジーパン姿の人などさまざまでしたが、全体としてはリラックスした雰囲気の中で式典がすすみました。

 恒例となった来賓全員によるお祝い一言メッセージ、今年は、事前に準備してきた人が多く、個性あふれる言葉が続きました。

 トップバッターは教育委員長の上野實英さん。21世紀の人口問題に触れ、「人口が減っていくのは日本だけ、ぜひみなさんからがんばっていただきたい」と、子づくりのすすめとも受け止められる発言をして会場の緊張した雰囲気をやわらげてくださいました。次は議会の吉村一博副議長。髪が薄くなっている副議長が、「みなさんはとても若々しく輝いて見えます。私も輝いています」と述べると、笑いがドッとおきました。

 このほかの発言は、「人がつくったレールに乗るのではなく、人間らしさを追求して」「自分を大切にするとともに、他人をおもいやる心を持ってください」「どんなに苦しいことがあっても、生きることを忘れないように」「帰ってくる場所があるのは幸せ。いつまでも自分が生まれたところを大切に」「私たちの生活を守るためにもたくさんの子どもを持ってください」 などでした。

 成人式に参加した若者たちは、その後、町役場正面玄関前で記念撮影、そして茶話会でなつかしいクラスメートや恩師と語り合いました。

あじさいの家♂修に向け動き活発化

 うれしいニュースです。8月3日付けの町政レポートで「あじさいの家の改修整備は急務」と訴えましたが、改修に向け動きがはじまりました。

 先のレポートに書いた不自由、不便な事実は、デイ・サービスの利用者だけでなく、多くの皆さんが心配しておられたのでしょうね。改修を求める町内世論が一気に高まり、改修の動きへと結びつきました。

 あとは補助事業が採択されるかどうかです。改修実現に向け、みんなで力を合わせましょう。

「道の駅」中心施設建前へ

 杜氏の郷脇敷地で予定されていた情報発信施設(案内所兼直売所)の本格的な建築工事が始まっています。この19日には、建前も行われました。

 同施設は、このたび認定された「道の駅」の中心施設となるもの。床面積のほぼ半分を案内所に、残り半分を農産物などの直売所として活用する計画です。3月議会では、この施設の利用や経営をめぐってさまざまな意見が出ています。まもなく、この施設の利用組合が発足するとのことですが、十分話し合い、成功させてほしいものです。

 建築工事は、源建設が5080万円(税別・外溝工事含む)で請負、工事をすすめています。工期である9月末までには完成し、よしかわ酒まつりの初日に合わせてオープンする予定です。なお、同施設の付近には今後、農産加工施設の建設も計画されています。ご意見をお寄せください。
(8月24日)



吉川町議会、法定協への参加を議決

 賛成14、反対1

 法定合併協議会(略称・法定協)の設置および合併関連経費を盛り込んだ一般会計補正予算を審議する臨時議会が11日から15日まで開かれました。

 注目の法定協参加については、わたしが反対討論(下段に全文あり)、上野、野呂、五十嵐議員が賛成討論をしました。私は、町民の意思をきちんと確認しないで大合併に向おうとしていること、上越市主導の合併となっていることなど6つの理由をあげて反対しました。記名投票の結果、賛成14、反対1で法定協参加が正式に決まりました。

 今後は、法定協で合併市町村の建設に関する基本計画(市町村建設計画)の審議を経て、合併協定書の調印をめざすことになります。その後、各議会で「廃置分合の議決」が行われます。この議決が最終的に合併するかどうかを決めることになります。ですから、まだ合併が決まったわけではありません。

 今後の動きの注目点の1つは、市町村建設計画の中身がどうなるかです。今回の大型合併の良し悪しはここでハッキリしてくるでしょう。

 法定協規約に重大な欠陥あり、と指摘

 採決に先立つ審議の中で私は、法定協設置議案と不可分の関係にある協議会規約には、人間の体でいうならば、心臓に欠陥があると訴えました。

 今回の規約はこれまでの準備会規約を基本的に踏襲したものですが、これまでの会議においては、会長、副会長などで構成する役員会がおいてなかったために、準備会の「便り」や新市の名称問題で審議が混乱した場合でも、なかなか収拾できないことがありました。心臓でいえば、機能不全をおこしたことがあるのです。

 協議会での審議を民主的、効率的に行うためには、役員会で事前に十分協議する、全体会などで問題がおきたら、直ちに役員会を開き対応する、こうした仕組みは必要です。これまでの準備会全体会などであったような、副会長が会長に質問したり、両者が違った対応をしようとする場面は避けなければなりません。

 上越市側が非常識な「激励」電話

 12日の議会で、上越市の合併推進課幹部が吉川町に対して「(法定協参加議決を)できるだけ早めにお願いしたい」と電話をかけてきていたことが判明しました。これは、橋爪議員の質問で明らかになったもの。

 電話があったのは11日午後のことで、電話の内容を聞いた角張町長は、「他町村のことなのにと憤慨した」と答えていました。日にずれがありますが、大潟町、柿崎町、頸城村に対しては、木浦上越市長自らが電話していたことも明らかになっています。

 市町村合併は自主的、民主的に決めるのが原則です。吉川町議会は12日夕方上越市役所を訪れ、木浦市長に事実関係をただすとともに、「慎重にやってほしい」と申し入れました。木浦市長は、「町村長さんとは日ごろから綿密に連絡しあっている。そうしたなかでの激励電話だ」とのべていました。今回の14市町村の合併は、編入合併の予定ですが、木浦市長が「編入でも、新設と同じく、対等・平等で協議をしていきたい」とのべていたことの本音が見えた事件でした。

(8月19日)

私の反対討論

 それでは、反対討論を行います。

 私は28歳の時に吉川町議会議員に立候補し、当選しました。立候補したのは、自分を育ててくれた両親、地域の人々、町の人たちに感謝し、ご恩返しをしたい、ふるさと吉川のために少しでもお役に立ちたいと思ったからであります。

 あれから25年、まさか、自分が生まれ育ち、いまも住み続けているこの町がなくなる事態がやってくるかもしれない、とは夢にも思いませんでした。

 私はいまも、この吉川町が好きです。まちづくり基本条例のワークショップをした時に、明らかになったように、たくさんの問題や弱点がある町です。しかし同時に、このふるさとには、よそにないたくさんの魅力があることをいま、再確認しています。そして、これらは全国に発信していかなければならないと思っています。

 例えば、町民の心の中には、30年ほど前まであった「もらい風呂」に代表されるような、助け合いの精神が脈々と続いています。福祉のボランテイア活動や集落営農などは、こうした精神的土壌の中で生まれ、発展しているのではないでしょうか。

 まちづくりや住民自治などに関しても、全国に誇りを持って発信できることがいくつもございます。新潟県自由民権運動の発祥地であること、議員立法で全国初の義務教育における父母負担禁止条例を制定したこと、県内で最初にワークショップによる総合計画作りをしたこと、集落ごと、あるいは地域ごとの町政懇談会を積み重ねてきたこと、そしてこれらの集大成として個性あふれたまちづくり基本条例を制定できたこと、これらは吉川町の宝であり、財産です。

 7月19日、20日と川崎市で開催された「全国条例づくり交流会議」では、辻山幸宜先生や小島聡先生だけでなく、著名な法学者である法政大学の江橋崇先生からも直接、身に余る評価の言葉をいただきました。また、多くの参加者の方々から、人口で小さくても、住民自治の模範的な自治体として、大きく発展してほしいという期待の言葉を寄せていただきました。私は、ここにおいでの皆さんとともにこの吉川町に生き、こうした期待に応えるべく全力を尽くしたいと思います。

 私は、いますすめられている市町村合併問題を考える際、町民の皆さんの利益を守ること、いまほど申し上げたような自治を広げ、尊重することを基本的立場とすべきだと思っております。 こうした立場から、今回の法定協設置の動きや町の動きなどを見たとき、今回の議案には賛成できないのであります。
 
 反対理由の第1は、吉川町の住民の意思をきちんと確認しないで大合併に向おうとしていることです。3月に制定したまちづくり基本条例では、吉川町にかかわる重要事項については、住民投票をすることになっています。これが基本です。まだ、施行してない段階ではありますが、法政大学の小島聡助教授が元源小学校体育館での講演で述べられたように、住民投票をしないなら、それに代わりうる方法で住民意思を確認する必要がありました。 町が前にとったアンケートは、頸北地域での合併を想定したときのものでありましたし、現段階では参考になりません。また、地区ごとに説明会あるいは懇談会をやったことをもって住民意思の確認ができたと考えるのには無理があります。説明会なり懇談会は、町の考えを理解してもらう1つの方法であり、直接住民のみなさんと意見交換できる点で、大切にしなければなりません。しかし、住民のみなさんの理解をすすめる有効な手段ではありますが、住民意思を確認する手段・方法とはなりえないものです。

 反対理由の第2は、上越市主導の合併になっていることであります。3月議会で私は、対等・平等の関係で協議をすすめることができるのかと懸念を表明しましたが、事態は、私が懸念したとおりの流れですすんでおります。確かに、14市町村の合併協議会準備会では、会長の木浦上越市長は何度も言いました。この合併は編入合併ではありますが、気持ちは新設と同じく、対等・平等で協議してまいりますと。しかし、行政制度・サービス調整のための分科会や専門部会では、編入だから上越市に従うべきだといわんばかりの発言もあるやに聞いております。 そうしたなかで、上越市長や合併推進課幹部による「激励電話」事件が発覚しました。木浦市長は、町村長とは綿密に連絡を取り合っていて、そのなかで激励の電話をしただけのことだと述べていますが、角張町長にお聞きしたところ、綿密な連絡を取り合っている現実はないとのことであります。どちらかがウソをいっているのでしょうが、私は角張町長とは30年近い付き合いをさせていただいておりますので、ウソをいえる人かどうか、よく理解しているつもりです。私は角張町長の言葉を信じます。いずれにせよ、「激励電話」は、地方自治の基本を踏みにじる行為であることは明白であり、「対等・平等で協議する」という上越市長の言葉が上っ面だけのものであることをハッキリさせました。これでは、上越市以外の町村部が「周辺地域」としてあつかわれ、衰退の道を歩むことは明白ではありませんか。

 反対理由の第3は、合併しても財政危機はなくならないし、財政基盤が強化されるとはかぎらないからです。先に協議会準備会事務局が発表した財政シミュレーションでは、14市町村が合併した場合、平成32年度まで毎年平均20億円もの歳入不足が続き、累積赤字が318億円にもなることが明らかにされました。一部には、このシミュレーションでは、職員以外の歳出削減を見込んでいないことや、税収が横ばいとなっていることなどを取り上げ、赤字については心配いらないと主張している人もいますが、とんでもないことです。 いまの経済状況は簡単に変わるものではありませんし、税収は減ることはあっても増えることはまずない、と見るのが常識的な見方だと思います。さらに合併特例債をどれだけ使うかによっては、財政状況はさらに悪くなる可能性が高いのであります。 合併をすすめるべきだと思っておいでの住民のみなさんの多くは、財政力の弱い町が合併によって救われ、合併特例債によって新規事業にも取り組んでもらえると期待されています。しかし、ある新聞がこのシミュレーションを評して、合併してもしなくても財政はたいへんだ、ということを書いていましたが、この期待どおりにはすすまないと思います。

 反対理由の第4は、吉川町の地域経済が大合併によってガタガタになるからです。 いま、町内純生産額は約100億円です。もし、30億から40億の予算を持った役場がなくなった場合、役所関連の仕事は激減するでありましょう。会議の後で一杯やるというケースもぐっと少なくなる。役場を中心にして回っていた経済が、あっという間に崩れていくことは火を見るよりも明らかではありませんか。

 反対理由の第5は、住民自治が大きく後退する可能性が高いからであります。改正地方自治法が明らかにしているように、自治は「身近な範囲で」ということが肝要です。いま、都市内分権が言われておりますが、いかに、町村単位で地域自治組織をつくろうとも、市長がいまの吉川町の全集落をまわって懇談会をやったり、9会場で地域懇談会をやるようなきめ細かな対話は無理というものです。

 反対理由の第6は、合併協議会の規約に致命的な欠陥があることであります。先ほども申し上げましたように、合併協議会という組織の心臓部で機能不全をおこすことが十分予想できる規約は直ちに修正し、各市町村議会にかけなおす、そうした措置をとることなく協議会を立ち上げるのは極めて乱暴なことだと思います。

 以上、6点にわたり反対理由をのべましたが、私は、合併するのと同じくらい、あるいはそれ以上に厳しくとも、吉川町として残り、「小さくても、輝く自治体」として道を歩みたいと思います。 幸い、当町は、下水などのインフラ整備がほとんど終了しています。財政的には厳しいですが、行財政改革を思い切ってすすめるとともに、住民の知恵と力を生かし、長岡市の地域循環ネットワークや栄村の下駄履きヘルパーのように、行政も助かり、仕事に携わる住民も一定の収入になる行政と住民との協働を実現できれば、自立の道は開かれると確信しています。最後に、将来に禍根を残さない選択をされることを期待しまして、私の討論を終わります。



連続研修会で基礎的自治体論、新コメ政策を学習

 いま、議長会主催の研修会シーズンです。1日は大潟町で、「基礎的自治体とは、そもそも何か」を問う講演を聴きました。また6日には板倉町で、「新たな生産調整とコメ政策」を学びました。

 このうち、大潟町での研修会は、頸北議長会主催。全国町村議長会の篠田伸夫事務総長が、基礎的自治体論、市町村合併の歴史と今日の合併をめぐる情勢などについて約1時間半講演しました。

 この中で篠田氏は、「平成の大合併の出発点は、平成11年8月の自治省次官通達だったが、ここでは小規模町村つぶしはなかった。ところが平成13年の骨太方針第一弾で、市場原理、競争原理の哲学が強調され、その影響が市町村合併にも及んだ」と語り、政府・総務省のすすめる市町村合併の取り組みの変化を指摘しました。

 また同氏は、「合併の原則は2つある。第一の原則は、自主的に判断すること。第二の原則は、合併はあくまで手段であって、理念のある合併でなければならない。明治の合併には近代化という理念があり、昭和の合併には民主化とい理念があった。昭和の合併では、中学校を経営できる規模にという目標もあった。しかし、平成の大合併には理念がない。政府・総務省のかかげる5つの理由も理由にならない。高齢化社会への対応は、広域連合がすでにやっている。多様化する住民ニーズに応えるために、外部の専門家集団、NPOを使うことも始まっている。広域課題の消防、ごみ問題も一部事務組合でやっており、問題はない」と理念なき合併をきびしく批判しました。

 会場の議員をハッとさせたのは、経済と財政について篠田氏が言及したときでした。「いま、『歳入に合わせて歳出を考えないと、とんでもないことになる』と盛んに言われているが、これは『量入制出』(入るを量って出ずるを制す)の考え方で間違い。大事なのは、『量出制入』(出ずるを量って入るを制す)の考え方。国民にとって必要最小限のサービスは何か、それにはいくらかかるか、そのためにはどうしたらいいか、という考え方が重要なのではないか」。

 いま、自治体のあり方や市町村合併の議論をする時に何よりも大切なのは、人間を大事にする視点だということを教えられたすばらしい講演でした。
(8月10日)



あじさいの家≠フ改修整備は急務

 介護保険がスタートしてから3年。町が単独設置した特養ホームほほ笑よしかわの里≠ノばかり目がいきがちですが、在宅介護サービスのカナメの役割を果たしているデイ・サービスセンターも重要です。今回はここにスポットを当ててみました。

 当町のデイ・サービスセンターは、1992年(平成4年)4月にオープンしたあじさいの家≠ェ第1号で、その後、源地区にうぐいすの里≠ェ整備されています。あじさいの家≠ヘ、当初、定員15名で運営されていましたが、介護保険実施後、利用者が急増し、現在は定員25名となっています。

 同じ大きさの建物の中で定員を10名も増やさざるを得なくなった結果、いくつも不自由・不便なことが出てきて、いま、その解決が求められています。

 何より第1に、全体的に狭すぎます。例えば、お昼寝をする畳をしいた場所。畳が12枚しいてあるところに、最も多い時で、13人が昼寝をしています。年をとれば、お風呂にゆっくりつかって、昼寝をするのが何よりのご馳走です。その昼寝の場所が窮屈だというのはさみしいですね。ベッドを置く場所もそう、この確保にも苦労していると、介護職員から聞きました。

 2つ目は、お風呂です。特に問題なのは特殊浴槽、1台しかないのでフル回転しても間に合いません。特殊浴槽を使ってお風呂を利用する場合、1人あたり約20分かかります。どんなにがんばっても1日に8人が限界、それを超えた時は対応しきれないという状況になっています。

 3つ目は、トイレです。現在、男性用小便器が2つ、腰掛けるタイプの洋式トイレが2つあります。しかし、利用者のほとんどは後者を使いたがるとのことです。そのため、利用が集中するときには列ができ、なかには漏らしてしまうケースもあるといいます。

 デイ・サービスセンターは、10年経てば補助金を活用して改修整備をすることが可能です。ぜひとも、早めに手を打ってほしいと思います。

 落札率の低い入札がまた出ました

 7月22日に行われた入札で、また低い落札率の入札結果がでました。この入札は、町道高沢入線道路改良舗装工事。相村建設など5社が入札に参加し、有限会社山嵜土木が1300万円で落札しました。

 町が設定した予定価格は2090万円ですから、落札価格はこの62%ということになります。5社が入れた札の中で一番高かったのは、株式会社三牧建設工業の2080万円。したがって、最高と最低の価格差は780万円にもなりました。でも、このくらい価格差の出る入札が本当の競争入札と言えるのでしょうね。

 今回の落札率は、ここ数年の入札実績では低い方から2番目の記録。これまでの最低記録は、2000年(平成12年)10月31日実施の町道西野島寺坪線道路改良工事の入札で、この時の落札率は59・8%でした。
(8月4日)

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