夏に咲く野の花 2001年、2002年に撮影したものは花の名前が黒色、2003年以降に撮影したものは緑色となっています。
オオハナウド エゾアジサイ ブタナ
白い花の形がかっこよく、昔から好きだった花。平場でも山間部でも見ることができます。 率直に言ってアジサイはあまり好みではない。でもエゾアジサイは違います。大好きな花の1つ。町内では山間部だけでなく平場でも咲いています。 一見、タンポポのよう。でも茎の長さはこっちが長い。尾神の林道など道路開設した場所に多いですね。
オオバギボウシ コシジシモツケソウ キオン
「うるい」という名前は知っていても花を見たことがない人がけっこういるのではないでしょうか。葉は食用になります。 こんなにも美しい花があるなんて数年前まで知りませんでした。山間部の土手、平場の川沿いに咲いています。花期は6月。 山すそや林道わきに咲いています。緑色の山が急に黄色くなったら、おそらくこの花が咲いたとみてまちがいないでしょう。
ネジキ ヤマトキソウ トウバナ
吉川中学校の近くにある山で見つけました。エゴノキの花と間違えていました。こちらの方が目立ちます。 一目でラン科の花と分かりました。花の開き方は個性的です。ちょっぴり開いて、それ以上開かないのはなぜでしょうか。 7月下旬、旧勝穂小学校の近くで咲いていました。たまたま車を停めたところで初めて出会いました。花との出会いはいつもこんな感じです。シソ科。
キリンソウ ヤマブキショウマ ヤマボウシ
コンクリートブロックの隙間から芽を出し花をつけた野の花。その生命力とともに、どんなところでも花を咲かせるけなげさに惹かれます。 トリアシショウマの花をさがしていて見つけた花。花の形はほんとに多様です。 花の色が白からピンクに変わるものもあります。とてもセクシーです。赤い実は小さなサッカーボールみたいで、かわいい。
ササユリ ツルアリドオシ クモキリソウ
ユリの仲間の中では一番早く咲きます。淡いピンク色って、こんなにもセクシーだとは思いませんでした。 杉林の中に咲いていたとても小さな花。野草図鑑に名前はなく、樹木図鑑でやっと名前が判明しました。 何年もあちこちの山林に入ってさがしていた花の1つ。まさかわが家のすぐそばの林の中にあるとは。花は緑色で独特の形をしています。
ミズタビラコ
これもミゾホウズキと同じ日に同じ場所で見つけたもの。薄紫色の小さな花は太字の「大」と読めます。
イチヤクソウ マダイオウ カキラン
尾神岳のふもとのブナ林で見つけました。葉全体に薬効があるといいます。薄暗い林の中では、小さくとも白い花は目立ちます。 スイバを大きくしたような感じの野草。坪野親水公園の近くの水飲み場で見つけました。背丈は1メートルくらいです。 標高100メートルほどの山に咲いていました。名前どおりの柿色の花がとても素敵です。さがし始めて出会うまで約1週間かかりました。
ダイコンソウ クリ サルナシ
坪野親水公園の近くで見つけました。林の中で群生しているのですが、なんとなく寂しげに咲いているのが気になりました。 おなじみのクリです。秋になれば、この実が欲しくて何回も山に入ったことがありました。小さな実ほど美味しかったですね。 町内でサルナシ栽培に取り組むグループがこの実を使って羊かんやワインづくりに挑戦しています。尾神岳だけでなく、平場でも自生しています。
ミヤマヨメナ ウキヤガラ イワガラミ
漢字では深山嫁菜と書きます。源小学校長だった高橋正彦さんから教えていただきました。ちょっぴり暗い杉林の中でこんな美人草が咲いていると、どんどん林の中へ引き込まれてしまいます。 カヤツリグサを大きくした感じの草です。背丈は1メートル以上ありました。クワイのような球がついていますが、その先についた黄色のものが花かな。 名前はイワガラミですが、見かける姿はいつも木にからまって咲いていいるものばかり。山林を大切にした昔だったら、木にからみつけば、すぐ切られてしまったでしょうね。ツルデマリと同じくユキノシタ科。
ホタルブクロ シモツケ トリアシショウマ
梅雨時に咲く花は濡れてますます美しくなります。ホタルブクロはその代表です。 この花は樹木がつける花。最初に見た時が草むらだったので野草だと思ったのですが…。 トリアシは春に採れる山菜の1つ。ニワトリの足の格好をした草がこんなにも素敵な花をつけるとは…。
イタドリ ウツボグサ ヨツバヒヨドリ
春先、茎がぐんぐん伸びる頃、茎を折るとポンという音がします。皮をむけば、すっぱいけれど食べられますよ。 花の色が白くなればトウバナにそっくり。両方ともシソ科の野草です。 ずっと追い求めていた花です。くずれた斜面で見つけたのですが、カメラも靴も泥だらけになりました。
オカトラノオ クガイソウ タンゴナデシコヤマアジサイ
トリアシショウマの写真を撮りに行ったらこの群落に出会いました。 土手の草むらから紅紫色の花が横にすっと出ていました。この美しさを見てくれ、といわんばかりに。 ヤマアジサイの仲間。白い飾り花がキザキザになっているのを見たときには、新種を見つけたかと思いました。
クララ ムラサキシキブ アカメガシワ
道端の草むらの中にフジのような葉をつけた花をみつけました。花自体はきれいとはいえない感じなのですが、美味しい蜜があるらしい。何匹もの蜂が飛び回っていました。 ムラサキシキブといえば、どうしても紫色の小さな実を思い浮かべてしまいます。6月にみつけた花もやはり紫で、図鑑で名前を調べる時に、この色がヒントになりました。 わが家の牛舎近くにこの木を見つけたのは数年前。若芽が赤いのが特徴。成長が早いので、伸びすぎないようにと、父が「伸びた部分」をしょっちゅう切っています。
ケンポナシ ミツバ イケマ
花自体は小さいものですが、大きな木にこの花をつけると結構目立ちます。果実や果柄は薬になるとのこと。 小さな白い花です。昔から親しんできた草ですが、どんな花をつけるかについては、ごく最近まで知りませんでした。 車をゆっくり走らせていたら白い玉のような花に出会いました。「イケマ」はアイヌ語で「大きな根」「神の足」という意味だといいます。根を掘ってみたい。
クサアジサイ ユキノシタ ナツズイセン
県道沿いの山すそ、それも薄暗い木の下で咲いていました。花は白。とても美しく見えます。アジサイは町の花ですが、野に咲く自然のアジサイの方が好きです。 散歩をしていたら、お寺の土手にこの花がこぼれるように咲いているのを見つけました。残念ながら花期も終わりに近づいていたようで、白い「ユキ」のイメージは全然なしでした。 「野の花」と呼んでいいのかと思われる花がいくつかありますが、これもその1つ。民家のまわりにたくさんあります。同じヒガンバナ科のなかでは一番早く咲きます。
ヤブカンゾウ ヤマハギ リョウブ
7月の野にだいだい色を見つければ、だいたいこの花です。春先、若芽を食用にできます。 山地の斜面を切り開き、林道をつくったところでよく出会います。 この花も最初に出会ったのは林道でした。わが家の近くにもけっこうあります。
ヤマユリ オオマツヨイグサ ヒルガオ
野に咲く花の中で花の大きさは横綱クラス。毎年、野山にこの花を見ると、夏の訪れを感じます。純白の花も匂いも好きです。 夕方から翌朝にかけ花開く代表選手。日中はしぼんでいるので目立ちませんが、早朝に出会う、ばっちり咲いた黄色にはドキッとする美しさがあります。 こちらはオオマツヨイグサと逆。昼間にしっかり花開いて夜しぼみます。
ノカンゾウ ネムノキ オトギリソウ
町内で見られるカンゾウのほとんどはヤブカンゾウです。黄色いこの花を見つけた時はうれしかったなあ。 梅雨時に咲く花ですが、空梅雨の時の方がきれいに見えます。ネムで思い出すのは小山田いくの漫画『合歓リポート』、環境問題を鋭く問ういい漫画でした。 町田ー道之下林道に『一杯清水』という美味しい清水の出る場所があります。そのすぐそばに咲いていました。
タケニグサ ナツツバキ ヨウシュヤマゴボウ
茎を切ると黄褐色の汁が出てきます。花はまあまあですが、昔からこの汁が嫌いでした。別名ヤマチンキともいいます。 ナツツバキと出会った場所はいずれも中世の城址。町田城の天守閣があった場所には高さ5メートル以上の大木があります。 この花は少年時代から知っています。食べたり、遊んだりした花は忘れません。この実をつぶすと赤い汁が出ます。
キンミズヒキ クズ ウド
この草を干し、煎じて飲めば、「絶対ガンにならない」という叔父の言葉で興味を持つようになりました。 葉は野外で用を足すときに「トイレットペーパー」として活用したものです。また、高蛋白なのでウサギや牛のエサにもなりました。 春の山菜として一番多く食べられているのがウドです。春のイメージが強烈で、夏に花をつけることを数年前まで知りませんでした。
ツユクサ キカラスウリ クサギ
緑の草の中にブルーの花。わが牛舎の周りにいっぱい咲いています。 早朝、車を走らせていたら、林の中に白いものが見えました。黄色い卵のようなウリの花がこれだとは…。 花は変化します。つぼみの段階から散るまでには様々な表情をみせてくれます。この花、咲きはじめてやっとクサギだと分かりました。
メマツヨイグサ ツリガネニンジン ヘクソカズラ
オオマツヨイグサより少し遅れて咲きます。花の大きさはこちらの方がこじんまりとしています。 ノノバ。春、蛍場の山でウドとともに採ってきた山菜のひとつ。味も匂いもいい。しかし、この素敵な花に出会ったのは40代になってからでした。 大賀集落へ行く途中で見つけた花です。かわいい花なのに名前は「屁糞かずら」、悪臭を放つといいますが、写真を撮った時は臭いませんでした。美人だって屁をしますよ。
ワルナスビ アキカラマツ アゼムシロ
わが牛舎の堆肥置き場のすぐそばで育った花です。数年の間にぐんぐん広がってしまいました。花はまあまあですが、葉にとげがあり、きらわれものです。 葉を見たときはハギの一種かと思いました。この花も山間地の町道を走っていて見つけました。 小さな、小さな花。山間部の農道で踏みつけそうになりました。花の形は田打ちに使ったサンボンガそっくりです。
オオヤマサギソウ ミゾホオズキ ヤブラン
この花をさがすには大きい葉が特徴のクルマバハグマをさがすといい。どういうわけか、その近くを見渡せば必ずありますよ。 最近話題となっている石谷小規模水道の水。これを自由に飲めるところがあります。そこで見つけたかわいい花です。 野の花の中には、かわいそうな名前の花がいくつかあります。これもその1つ。確かに藪の中に咲いてはいるけれど、とてもきれいです。なお、この花はユリ科です。
ウマノミツバ セリ ヤブガラシ
まるで核分裂でもしたかのように花がいろんな方向に突き出て咲きます。花の咲き方に個性を感じますね。 春の山菜の1つ。小さな川や田んぼで採った記憶が残っています。葉の匂いが好きです。 花だけを見るとかわいいのですが、いったんこの花に取り付かれてしまうと大変です。木でもヤブでも枯らしてしまう力があります。ご用心!
ヤマノイモ タラノキ ミソハギ
秋になってこの芋を掘るのが楽しみだったものです。とれたての芋をすってつくるトロロ汁は私の大好物です。 タラの芽のてんぷらは私の大好物です。その木に付ける花がこんなにも賑やかな花だとは…。 最近は、野の花というより「庭園の花」になっています。盆花。紫色の小さな花が素敵です。
アマチャヅル コゴメガヤツリ ヌマトラノオ
自然の中にあるアマチャヅル、ヘクソカズラのそばで花をつけていました。雨ガサを逆さのようにした小さな花が面白い。 漢字で小米蚊帳釣と書きます。なるほど、たしかに蚊帳の格好をしていますね。 オカトラノオはよく見かけるのですがヌマの方はなかなか見つかりませんでした。小さな花のかたまりはとてもきれいです。
ノブドウ キツネノカミソリ オオウバユリ
花は小さく、黄色です。実った時の印象が強く、昔、この花を見たという記憶がまったくありません。実はものすごくすっぱい。 キツネノカミソリが咲く場所は、町内では1個所しか知りません。数年前、図鑑で調べるまでは、この花がヒガンバナだと思っていました。 ユリはユリでもこの花には華麗さはありません。でも開花のタイミングがいいんです。まわりの野草の花が少ない時期ですので、この大きな花が目立ちます。
ソバナ ホツツジ ナツエビネ
尾神岳の遊歩道で初めて出会いました。ツリガネニンジンに比べたら花は大きい。形は釣鐘ではなく、ロングスカートといった感じでした。 林道町田・道之下線や尾神岳展望台付近で見かけました。落葉低木の花で、簡単に手に入りますが、有毒ですのでご注意ください。 数年前に町内の希少植物の保護について質問してからずっと会いたかった花。会っただけでこの日は一日中、幸せな気分でした。
ミヤマウズラ
お盆前、町内会の草刈の時に発見。薄暗い、ちょっと湿った道の端に咲いていました。この道はふだん、誰も通らない道です。
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