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うかうかしていられない

 きょうの文教経済常任委員会、JAえちご上越などが提出した、TPP交渉参加反対を求める意見書を提出してほしいという請願審査の場において、議会基本条例制定後初めての委員間討議が行われました。もちろん、テーマはTPP交渉に参加すべきか否かです。いままでも総務常任委員会などで委員間討議をやったことがありましたが、きょうのように白熱した討議にはなりませんでした。だから、きょうという日を、「上越市議会において本格的な委員間討議が始まった日」として記憶しておきたいと思います。

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 「食料の安全保障がない、日本農業を守る措置がとられていないなかで参加していいのか。なぜ、TPPでなければならないのか。韓国も反対だ」「農業生産額は全体でもトヨタ1社の半分にも満たない。マクロ的には就業者、雇用者をどう守っていくかも考えなければならない。不参加を求めることは農業の鎖国政策をとれということだ」「TPPに参加すれば国内の農産物の生産額は4兆5000億円程度減少、食料自給率は40%から13%に低下する。上越市でも条例で食料自給率向上をめざしているが、これでは壊滅する」「多角的に見ていろんな問題がある。農畜産物の自由化で全部だめになったかというとそうではない。オレンジも牛も残っている。消費者には安くて、いいものを買う権利がある」賛否両論、委員が次々と発言しました。

 そして、ある委員が「(アメリカなどが日本に参加を求める今回の事態は)開国を迫る黒船に匹敵する」と発言したことを契機に意見発表から議論を戦わせる場になりました。「鎖国と言われたがそれは違うのではないか。日本の農産物の平均関税率は11.7%、アメリカに次いで世界で2番目に低い。日本は“鎖国”どころか十分開かれている」こんな調子でしばらく討論が続きました。これこそ議会だと思いましたね。

 傍聴していて思ったのは、各委員の発言を聴くと、誰がどれだけ勉強しているかがよくわかることです。きょうのやり取りを聴いていて、もし自分が討論する立場であったなら、どれだけやれるかなと考えました。率直に言って、「これはおかしな議論だ」と思ったものがいくつもありましたが、私が説得力のある反論ができるかとなると、できないものがいくつかあったのです。忙しい、忙しいと言って勉強しないでいるとひどい目にあいそうです。頑張らなくては。

 請願審査は14日にも継続して行われることになりました。委員からは請願者を呼んで参考人質疑したらどうかという声も出ていました。これが実現すれば、さらにいい議論ができるはずです。議会基本条例は制定後初の定例議会から威力を発揮しています。ぜひ、これも実現してほしい。

 夕方、早めに地元に帰りました。リンゴの配達があったからです。途中で、すっかり有名になった泉谷のイルミネーションを撮ってきました。今年もきれいです。ごらんください。

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2010年12月02日 23:39に投稿されたエントリーのページです。

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