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田んぼへ行く道はズタズタだった

 伊藤誠日本共産党上越地区災害対策本部長と市議団で大島区へ行き、現地調査を行ってきました。今回の調査の目的は、融雪期を迎えたなかで、田んぼや農道、水路などの農業用施設の被害状況を確認することにあります。大島区総合事務所で被害状況について説明を受けた後、県道菖蒲高原線を通って菖蒲高原まで行ってきました。

 大平から車を走らせ、まずびっくりしたのは川の濁りです。春先は融雪に伴い流量が多くなり、緑っぽい色の流れになるのが普通ですが、私たちが目にした川は泥濁りしていたのです。上流地域で土砂が流れ込んでいる可能性があると見てきました。この濁りは保倉川の本流だけでなく、支流の堀切川もそうでした。土砂の流入は広範囲にわたっているようです。写真は菖蒲東地内の川端橋から撮ったものです。

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 菖蒲高原へ行く途中、2軒に立ち寄り、その後の住宅被害対応などについて聞きました。そのうちの1軒、Iさん宅では、地表面伸縮計・地すべり記録器が設置されていました。Iさんによると、最近、裏山に新たな地割れが見つかった、杉の木も動いているらしいとのことでした。動きが止まってくれればいいのですが。

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 菖蒲集落を過ぎてからすぐのところに県道を横断する地割れがありました。県道の地割れは高原に行くまでに大小10か所近くあります。このうち、5か所で20センチ以上の段差ができていました。最も大きなところは40㌢から50㌢くらいの段差があります。土嚢袋が置いてあったとはいえ、車を誰が運転するかじゃんけんしたくなるほど怖さがありました。写真を2枚ごらんいただきます。1枚目は段差が一番あったところです。

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 もう1枚は車で通る時に一番怖かったところです。みんなに誘導してもらいながら、運転は私がやりました。

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 この県道は菖蒲高原周辺の田んぼを耕作する時にどうしても通らなければならない道です。菖蒲東でEさんが、「橋爪さん、えらいことになりましたわ」と言って話してくださったのはこの道路状況でした。6月上旬には田植えをするべく、すでに生産組合でスジ撒きをしているとのことですが、早急に使えるようにしてほしいと訴えられました。

 田んぼ周辺の農道や水路はまだ雪に覆われていました。でも、雪消えが進んだ所で明らかに被害の出ていることがわかった場所がありました。県道との接続部分です。集水桝から水があふれ出ていましたから、水路もやられているかも知れません。

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 総合事務所の説明では林道でも大きな被害が出ているといいます。きょうは県道菖蒲高原線沿いの視察をするだけで半日かかりましたので行けませんでしたが、菖蒲高原からは林道菱ヶ岳3号線の災害を見ることができました。私と平良木議員のヘルメットの中間あたりがそこです。遠くから見ても分かるくらいですので、かなり大規模な地滑りです。

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 菖蒲高原は久しぶりに訪れました。わが家で牛飼いをしていた当時、何回も菖蒲牧場に出かけていたので、とても懐かしく思いました。

 この高原の雪原に立ち、分かったことがあります。

 ひとつは菱ヶ岳がとても近くにあることです。地図で調べたら直線距離で2キロくらいしかないのですね。キューピットバレイまでの間も3キロくらいです。安塚区の須川と大島区の菖蒲地区で大きな被害が出ましたが、両方とも震源地との距離はほとんど同じくらいなんですね。

 もうひとつ、菖蒲高原の東側の山地でいくつもの地滑り跡が確認できました。中越地震の際の山古志や小国などで起きた山の崩れと同じ光景です。中越沖地震の時には吉川区でも上川谷で同じ光景が見られました。地滑り面の色からいって、今回の地震ではなく、おそらく中越地震の時のものと思います。今度、調べてみます。

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 きょうの調査で、県道の地割れ個所を線でつなぐとほぼ直線になることがわかりました。これが何を意味するか。ひょっとすると、長野県北部地震を引き起こした活断層と関係があるかも知れない。調査に入った仲間の間で話題になりました。ここらへんは専門家でないと分かりません。私のブログは地質の専門家の人たちにも読んでいただいていますので、ぜひ現地に足を運んでもらいたいものです。よろしくお願いします。

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2011年04月27日 23:35に投稿されたエントリーのページです。

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