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おこるべくして起こった福島第一原発の事故

 新潟市在住の研究者、大野隆一郎先生から「おこるべくして起こった福島第一原発の事故」という論文を送っていただきました。これは地学団体研究会の『地学教育と科学運動』66号に掲載されたもので、中越沖地震の時に発生した柏崎刈羽原発の事故のもととなった活断層の存在や福島第一原発事故との関連などについて書かれた貴重なものです。

 私が読んで注目したことのひとつは、柏崎刈羽原発の至近距離にある活断層、寺尾断層の存在です。東電は、原子炉施設等の主要構造物の基礎となる岩盤は十分な支持力があり、敷地とその周辺には活断層の存在は認められていないとしていますが、論文は「寺尾断層は椎谷層を切る断層内に安田層中の腐食質泥炭層を巻き込んでおり、断層角礫を含む破砕帯を伴った乖離型断層である。各地層の変位状況から断層は複数回起こったことが推察され、一番新しい活動は4.6万年前頃に堆積した番神砂層を切っていることから、それ以降、動いたことになる。この断層を東電が主張する地すべりによる滑動面であるとすると、断層面の傾斜から判断して現地形の高い方に滑ったことになり、重力の法則に反するという矛盾を生じる」と言い切っています。

 そしていまひとつ、「柏崎刈羽原発のトラブルは福島第一原発の事故とあまりにも共通点が多い」「地震発生から津波が福島第一原発を襲うまでに56分の時間がある」「原子炉や配管などが地震の最初の一撃でダメージを受け、津波が襲来する前にすでに炉心溶融(メルトダウン)が起こり、格納容器などに重大な破損をきたし、内部から高濃度汚染水が流失していた可能性が高い。東電および国は真相に蓋をせず、徹底した事実の調査と検証を行い、結果を公表しなければならない」と書かれている点も注目しました。

 この論文とともに大野先生が同封してくださった手紙には、「4年半前の中越沖地震でトラブルを起こした柏崎刈羽原発が福島第一原発のようなシビアアクシデントに至らなかったのはほんとうに不幸中の幸いでした。トラブルの内容はほとんど同じものでした。まさに紙一重だったのです」とあります。この事実をもっと多くの人たちに知ってもらい、すべての原発を止めて再稼働させない運動に役立てたいものです。

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2012年01月28日 04:49に投稿されたエントリーのページです。

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