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「中山間地域における活性化方策調査研究」の中間報告

 市議会中山間地対策特別委員会(委員長は私)を本日開催し、市が進めている「中山間地域における活性化方策調査研究」の中間報告について説明を受け、質疑を行いました。

 市は本日の特別委員会の中で、上越市の中山間地域の公益的機能の貨幣評価額、中山間地域における現況や課題の把握と市の施策の検証のために進めてきたモデル集落の取り組みについて説明するとともに、今後の上越市の中山間地域対策の指針となる「上越市の中山間地域における集落対策の方向性」について来月中には正式にまとめる意向であることを明らかにしました。

 このうち、「上越市の中山間地域における集落対策の方向性」についての骨子案では、「今後市内の小規模・高齢化した中山間集落の諸課題を市民共通の課題として捉え、集落を再生・活性化していくための課題として」、
 ①住民が主体となった集落再生や地域づくりをいかに展開していくか、
 ②市民や団体など市全体で集落を支えていく仕組みをいかに構築していくか、
 ③集落再生に向けた交流促進や居住環境の整備を今後どのように展開していくか、
 ④どのように集落の実情を正確に捉え必要な対策や支援を講じていくか、
  の4つに集約しました。

 そのうえで、こうした課題に応じて、市内の中山間地域において今後、集落対策を推進するための方向性として、
 ①集落の自発的な取組の推進
 ②集落を支える仕組みの構築
 ③都市との交流の促進に向けた環境づくり
 ④安心・安全な暮らしを支える仕組みづくり
 ⑤集落のモニタリング体制の充実
  を提起しています。

 説明を受けた各委員からは、「上越市の中山間地域の公益的機能の貨幣評価額を明らかにしたのは初めてのことだ。とてもいいことなので、市民にわかりやすく公表してほしい」「人が関わっているなかで公益的機能が維持される。そうした視点で対策を」「行政の役割は(集落を担う)人をいかに確保し、育てるかに尽きる。中心的な課題に入れてほしい」「集落の自発的な取り組みを重視しているのはいいことだ。地域通貨をどうなふうに考えているのか」などの質問や意見が出ました。説明を受けた事項については資料が委員にわたったのが遅かったこともあり、特別委員会では来月8日に改めて、「上越市の中山間地域における集落対策の方向性」についての骨子案について質疑を行うことにしています。

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 「上越市の中山間地域の公益的機能の評価」は、日本学術会議による評価手法を用いて、市内の森林資源はどの程度の公益的機能を有しているか、中山間地域の農地はどの程度の公益的機能を有しているかの2つの視点から行われました。その結果、市内の森林の公益的機能の貨幣評価額は年間約1,725億円、中山間地域で農業が営まれていることにより発揮されている公益的機能は貨幣評価額にして年間約186億円になると試算されました。各委員は、この評価額を見て改めて中山間地域を守ることの大切さを意識しました。

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2013年01月16日 23:47に投稿されたエントリーのページです。

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