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福島へ(続き)


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 おはようございます。今朝は5時過ぎに起きたのですが、うとうとしていて原稿書きがはかどりませんでした。家を4日間も開けて、ちょっと疲れているようです。写真は昨日の夕方、高速バスの中から撮ったものです。

 昨日は福島視察の2日目でした。きょうも時間がないので、フェイスブックに書いた記事をそのまま掲載します。

  阿武隈山地は広葉樹がいっぱいあって、栄養度たっぷりの水が海にそそいでいる。そこでは遠浅の砂地の海が広がっていて、プランクトンが育ち、食物連鎖で底魚(そこざかな)は「東もの」とか「常磐もの」とブランド化されていた。相馬のカレイの甘みは日本一だ。「しまり」は日本海の魚ですがね。
 昨日はまず相馬市でスーパーマーケットを経営している中島孝さんの話を聴いた。中島さんは「生業を返せ、地域を返せ」福島原発訴訟原告団長だ。中島さんは原発事故前の相馬の漁業、毎日通っていた魚市場の様子、地震、原発事故後の避難者の受け入れ、原発訴訟などをまるでルポルタージュを読み聞かせるように、軽快なテンポで語った。とても魚屋のおじさんには見えなかった。語られた中身は私をぐんぐんひきつけ、最後はメモを取ることも忘れてしまった。そんな中で、「(避難所でも、まちづくりでも)地元の人が地元のネットワークを活かすことが大事」「今回の事故は十分予見可能だった。津波、地震のもたらす被害はメルトダウンに直結すると、確立したものになっていた。それを国は踏みにじった」「裁判の訴状は一見難しそうに見えるが、如何に分かってもらおうかという気持ちが働いているので、慣れるととてもわかりやすくて参考になる」などの言葉が残っている。中島さんの最後の言葉も忘れることはできない。「私たちは法にとどまっているつもりはない。国民の中の多数派になって原発をゼロにしていきたい」。

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 続いて私たちは飯館村をめざした。畜産が盛んで、私がもっとも行きたかったところだ。佐藤八郎村議から役場前で語ってもらった。

 冷害に何度も何度も苦しんできた村、飯館村。小さくても顔の見える村をつくろうといろんなことをやってきた。畜産振興もやって、ようやくブランド化できた。(いろんな取り組みの効果が出て、ようやく)花のつぼみが咲こうとしている時、原発事故に襲われた。最初は避難者を受け入れていたが、後から野菜も水も放射性物質が入っていたことがわかって、いやな思いをした。だが、村の6割くらいは、とくに若い人たちは早い時期に避難した。事故後3年余り経って、植物にいろんな症状があらわれている。たんぽぽの茎が異常に太くなったり、花をいくつもつけたりした。最大の問題は真実覆い隠す、このやり方です。あとは人と人との分断、団結しないようにさせる流れがある。芸能人やなど有名な人も使って、こうした流れをつくろうとしているのは政府、原子力村の人たちだ。原因も究明されていないのに再稼働するとか、輸出するとか言っているのは世界で日本だけだ。恥ずかしい限りだ。モニタリング、狂っているもののなかには32パーセント狂っている(のもある)。政府は、こういう地域も危険でないところということにしたいのだろう。この間、政府交渉で経済産業省の副大臣に会ってきたが、「賠償とか除染とか言っていると、なかなか帰れなくなるから、帰れるように前向きに考えて、帰る提案を一生懸命しなきゃだめだ」と言っていた。あの人は頭が悪いのか、狂っているのか。ときにはユーモアをまじえた、分かりやすい語り口、すごいと思った。これから力を合わせたい人の一人だ。

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 帰りのバスの中、一緒に福島に行った元作新学院大学教授の片岡豊さんが津南の桑原加代子さんのリクエストでミドル講義をしてくださいました。第1話は「戦争と文学」、高村光太郎と智恵子の生活と葛藤、戦争とのかかわりをじつにわかりやすく語っていただきました。また、第2話では井上ひさしの文学について教えてもらいました。突然、要請されたにもかかわらず、ラジオ放送で語るように、響きのある声で、しかも筋だっていて見事でした。行きのバスの中では新大名誉教授の立石先生、帰りは片岡先生、ほんとうに実のある講義でした。お二人に感謝します。

 活動レポート1666号、「春よ来い」の第314回、「感動の一瞬」を私のホームページに掲載しました。ご笑覧ください。

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2014年07月20日 08:51に投稿されたエントリーのページです。

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