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常総市を訪れ、水害対策を学ぶ


 おはようございます。今朝は水戸市のホテルからの発信です。朝5時過ぎに起床してパソコンに向かっています。外はまずまずの天気です。青空が少し見えてきました。

 昨日は市議会災害対策特別委員会の視察でした。柿崎発7時17分の電車に乗り、目的地である茨城県常総市に着いたのは正午前でした。ご案内の通り、常総市は3年前の9月、関東・東北豪雨で鬼怒川の決壊によって市域の3分の1が浸水し、大きな被害が出たところです。上越市としても水害対策は避けて通ることが出来ない重要課題です。マイタイムラインの取り組みなど常総市の先進的な取り組みを学ぶために視察させていただきました。

 常総市役所は東日本大震災をうけて4年前に新築したばかりでしたが、その1年後には豪雨で浸水被害にあいました。そのときの水位が庁舎前の記念碑に記されていました。常総市ではいま、想定される浸水の深さの最大値を市内の主要道路などの電柱、約350か所に標示していますが、記念碑にまで標示されているとはびっくりでした。

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 昨日の視察研修は広島県議会の皆さんと一緒でした。広島のみなさんと合流するまで時間がありましたので、議場などを見せてもらいました。新しい議会棟ということもありますが、モニター、一般質問席、一般質問時の部課長用の答弁席などが整備されていました。使っていないときには机やイスなどに布がかけてありました。ここまで大事にしてある本会議場は初めて見ました。

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 研修の前に風野常総市議会議長から、「4万人からのボランティアの皆さんの支援などでここまで復興した。3年前の雨量を越えても大丈夫という鬼怒川の整備を緊急プロジェクトの5年計画で進めてもらっている。まだ、復興は道半ば、皆さんの意見を聞かせていただければ幸いだ」と挨拶をしていただきました。

 昨日の研修では、常総市の溝上博防災危機管理監が「関東・東北豪雨の災害状況・避難情報等の発令状況について」と題し、パワーポイントを使って説明してくださいました。テレビでは見ていたのですが、現地で担当課などが撮られて映像はすさまじいものでした。説明では、「勧告、指示がバラバラだった」「救助者4258人のうち、3割はヘリコプターで救出した」「電柱に最大浸水予想標示をしたが、反対のところも10数か所あった」「避難情報を聴いた市民は55%が避難したが、これには近所からの呼びかけが有効だった」「これまでの訓練はシナリオのある訓練しかしていなく、イベント型訓練だった」などと率直に語ってもらいました。

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 参考になったことはいくつもあったのですが、そのひとつはマイタイムラインです。個人や家庭の避難行動計画をB4サイズの防災ハンドブックのなかに書き込まれるようにしてあるのには感心しました。一番大事なものの一つに位置づけられていたのです。また、「自分は大丈夫、関係ない」という正常性バイアスについて、危機管理監は、「みんなにある。自分にもある」とのべたうえで、NHKの調査結果などで常総市の避難率が高くなっていることも紹介されました。その中で、「家族や友人に促されて避難した」が41%にもなっていることが出ていましたが、これは重要なポイントだと思いました。

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 質疑応答では、災害ごみの処理、災害対策本部の場所の常設化、正常性バイアスからどう抜け出すかなどで活発な意見交換がされました。

 きょうは水戸市で「いっせい防災訓練」について学びます。

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2018年10月17日 08:19に投稿されたエントリーのページです。

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