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紅辛夷(べにこぶし)が咲いて父逝く

 午前11時頃でした。父の容態が急変した、すぐに来てほしいとの電話が病院から入りました。市議選の応援で糸魚川市能生地区へ行っていましたので、高速道路で病院へ直行。病室に着くと、看護師さんたちが心臓マッサージをしていているところでした。死亡が確認されたのは午前11時54分、私が病室に着いて数分後です。担当医に聞くと、痰がつかえたらしい。直接の死因は急性呼吸不全でした。
 父は4日ほど前から熱が上がり、昨日は38度7分もありました。でも今朝は、36度8分まで下がっていたので大丈夫だと思っていたのです。父とは午前8時50分頃、話をしました。「夕方にはまた寄るから、さみしくてもがまんだよ」と声をかけたときには首を縦に振ってくれました。それから2時間後に急変したことになります。ですから、まさかと思いました。
 わが家の庭では昨日、紅辛夷(べにこぶし)が開花しました。父の大好きな花です。昨日はひと枝を病室に持ちこみ、「ほら、じいちゃんが植えたこぶしの花が咲いたよ」と言って父に見せると、うなずいて喜んでくれました。リポビタンDの小瓶に入れた病室の紅辛夷は朝の段階では咲き始めたばかりだったのに、昨日の夕方、満開となりました。父もそれを見てホッとしたのかも知れません。どうあれ、昨日、見せてやって本当によかったと思います。
 父がわが家に戻ったのは1年4か月ぶりです。この間、お見舞いに来て下さったみなさん、治療にあたってくださった病院のみなさん、たいへんお世話になりました。きょうはお天気もよく、庭の紅辛夷は満開でした(画像)。そこへ父が戻ったことになります。「おい、とちゃ、見てみろ、紅辛夷がきれいに咲いているど」。父の声が聞こえるようでした。

 ※父の通夜は10日(金)午後6時から、告別式は11日(土)午前10時からとなります。いずれも上越市大潟区雁子浜441番地1「JA虹のホールおおがた」(電話025-535-1210)にて。


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コメント (2)

阪神居住者:

謹んでお悔やみ申し上げます。
紅辛夷の文章に、悲しみと寂しさが読み取れます。
多忙の中、よく看護され、日々気にし居られた孝行ぶりに、何時も感銘を受けていました。
ご尊父のご冥福をお祈り申し上げます。

埼玉・所沢  大関:

ご尊父さまのご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
高田の桜、庭のひめこぶしが満開の時、旅たたれたお父様の一生は波乱万丈だってと思います。
吉川に生まれ、吉川の土にかえるお父様のご冥福をお祈りします。

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概要

2009年04月08日 22:13に投稿されたページです。

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