まるで失恋した気分
 久しぶりに子牛の鳴き声が聞こえてきます。もちろん、わが家の牛舎からです。きょう、家畜商が3頭の子牛を連れてきました。いずれも、生まれて10日から20日くらいたっています。これで牛舎内の頭数は大小合わせ5頭、がらんとした牛舎にやっと活気が戻ってきました。
 乳搾りをやめて11日たちました。会議が連続していたので、仕事がなくなった感じはしませんが、牛舎内に入ってもエサくれだけだとサッと終わってしまい、やはりさみしくなります。この気持ちは一体何なのでしょう、まるで失恋した時の気分にそっくりなのです。
 そういえば牛乳をもう10日くらい飲んでいません。牛乳は自分の家で搾ったものを持ってきて、沸かして飲む。何十年もこの習慣がついていましたから、どこかで買ってきて飲む、というのには抵抗があるのです。でも、飲みたくなってきました。
 きょうまで残った牛たちは記念にデジカメで撮りました。カメラを向けたら、何かめずらしい食べ物でもくれるのかと首をすっと伸ばす牛もいました。
きょうまで残った牛たちは記念にデジカメで撮りました。カメラを向けたら、何かめずらしい食べ物でもくれるのかと首をすっと伸ばす牛もいました。