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いいもんだよ、生きるって

 きょう最大の収穫は水谷修さんを知ったことです。妻が見たいと言っていた番組、NHK教育のETV特集、「いいもんだよ、生きるって」を見て、初めて知りました。水谷さんは横浜市に住む夜間高校の教師で、若者の非行、薬物汚染問題に関わってきました。特に薬物問題では、深夜の繁華街のパトロールを通して、5000人もの若者たちに声をかけ、ふれあい、彼らの非行防止と更生に取り組んでいます。
 番組の中で放映された水谷さんの講演、若者からの電話相談などの様子を見て、「一生懸命に生きるって、こういうことか」と衝撃を受けました。若者と向き合う姿勢、自らの人生を生き抜く姿勢が真っ直ぐで、中途半端でない、そして暖かいのです。私は夜のテレビは眠くなるので苦手なのですが、この番組では、目が冴えてきて、途中からメモを取って見ました。
 薬物は人を3回殺す。心を殺し、頭を殺し、最後はいのちを奪う。薬物には2つの顔がある。ほほ笑みの顔と死神の顔。常用していた人の遺体を焼いても骨はぼろぼろになり、ほとんど残らない。若者の4人に1人は薬物に汚染されているという今日、薬物使用の危険性、いのちの大切さをこれほど強く訴えた話を聞いたことがありません。とても勉強になった1時間半でした。
 水谷さんの話し方はとても好感が持てました。若者たちとの関わりの体験、事実に基づいて、聴衆に語りかけながら話す。分かりやすくて、ぐんぐん引き込まれました。「いいかい、あらゆる悪の誘惑を断る方法を教えるよ。1つは話題を変える…次は壊れたレコードだ。…3つめは3D作戦…そして最後は逃げる。暗い方へ行ってはダメだ。明るく、広い、そして人の声がする方へ逃げるんだ」。いつか、講演を生で聞いてみたいものです。
 テレビを見ていて、一つだけ気になったことがあります。水谷さんの健康状態です。江川紹子さんのインタビューに答えている時に、何回も出た咳、大丈夫なのでしょうか。それと、目はきらりと輝いているのですが、何となく疲れが蓄積しているな、と感じました。無理をせず、たまにはゆっくり休んでエネルギーを蓄えてほしい、と思います。


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2004年09月04日 00:00に投稿されたページです。

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