« 大潟高柳線の平等寺地内で交通止め | メイン | 社会問題解決さぐる2冊の本 »

お見舞い/まちづくり市民大学

 これもやりたい、あれもやりたい。やらなければならないことはたくさんある。そうした時に、片っ端から見事に片付けていく人がいます。私はそんな能力はありませんから、「きょうはこれとこれだけは最低限やろう」と決めて過ごすことにしています。きょうは新潟市に行き友人を見舞う、上越市のまちづくり市民大学に出る、このふたつをやることにしてスタートしました。
 友人のKさんの手術は21日、無事終わっていました。高速バスに乗り、がんセンター病院に着いたのは午前10時頃です。普通、病院では10分ぐらいが見舞いの限度かと思っていますが、個室でもありましたし、きょうは、ゆっくりさせてもらいました。彼は「病院に1人でいるのはつらい」とも言っていましたし……。彼とは学生時代、同じ英会話研究会に入っていましたが、群馬県の赤城山のそばの大沼で合宿した時のこととか、同じクラスの誰々が県教委の幹部になっていて組合と対立しているなどたくさんの話をしました。几帳面な人で、昔の懐かしい写真もパソコンで整理しています。現在ロンドンに住んでいる友人や私の結婚式の写真もちゃんと整理されているのにはびっくりでした。新潟で会議がある時には、できるだけ寄るようにしたいと思います。
 まちづくり市民大学は、今年が10周年ということです。きょうは、東京大学の堀井秀之教授の「安全・安心な社会とは何か」という講演を聴きました。土砂災害、児童虐待、医療事故、食品汚染など今日の社会問題は複雑化しているので、簡単には解決できない。解決のためには工学的技術と社会的技術を組み合わせた「社会技術」が求められている。複雑な問題の全体を俯瞰(ふかん)する、文科系と理系の協働、分野を超えた知の活用などを特徴としたこの概念は初めて知りましたが、とても興味深く聴きました。
 話を聴いていて、高速バスでの出来事を思い浮かべていました。バスは越後交通でしたが、柏崎のバス停で運転手が代わりました。高速バスで、運転手が途中で代わったのを見たのは今回が初めてです。運転席から3列目に座っていた私は、その様子を見ていて感心しました。バスに入る時に、乗客に向かって「失礼します」と一礼し、運転席でバックミラーの位置などいくつかの点検をして、「たいへんお待たせしました」とまた一言。礼儀正しさと誠実さが伝わりました。それだけではありません。柿崎のバス停で乗客が降りようとしたときのこと、まだ停車していないのにお客が腰を上げるのをルームミラーで見て、「バスが止まってからお立ちください」とやさしく声をかけたのです。堀井さんは、安全・安心に関連して企業の社会的信頼についてもふれられていましたが、この出来事でよくイメージできました。
 高速バスの中では、19日に行われた日本共産党の創立84周年記念講演会の志位委員長の講演(「しんぶん赤旗」22日付)を全部読みました。最初は先に行われた第2回中央委員会報告と同じだろうと思っていましたが、この講演むけによく準備されていて、バスの中ではとうとう一睡することもなく、読み切りました。ぜひ一読をおすすめします。この中で東大総長の小宮山宏さんの『地球持続の技術』(岩波新書)が紹介されていましたが、堀井さんは、科学技術振興機構が5年間にわたって取り組んできた「安全性に係る社会問題解決のための知識体系の構築」の研究統括を小宮山さんから引き継がれたとのことでした。きょう、一日の動きの中でいくつも係わりのあることが出てくる。偶然とはいえ、おもしろいものです。
 きょうは家に戻ってから、牛舎の周りの草刈り、市議会報告の印刷(1万枚)もすることができました。だれもご苦労さんと言ってくれないので、きょうは発泡酒ではなく、特別サービスということにして、エビスビール1缶(350㏄)をいただきました。


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.hose1.jp/mt/mt-tb.cgi/1067

コメントを投稿

(TypeKey でサインインしたコメントは即時に、それ以外は承認後表示されます。)

概要

2006年07月23日 00:00に投稿されたページです。

前:大潟高柳線の平等寺地内で交通止め
次:社会問題解決さぐる2冊の本

過去の投稿

小さな町の幸せ通信